1月発行の広報誌『Prism』279号につきまして
2024年02月01日 [お知らせ]
1月8日発行のプリズムの記事「社会福祉士の大場さん、大いに語る 第2回」の内容に抗議の声が寄せられています。ご指摘の通り、記事は強度行動障害と愛着の関係について誤解を増長し、親御さんを傷つける内容でした。大変、申し訳なく思っています。
「親の愛着不足が自閉症児者の行動の原因である」といった間違った議論が一部でされていることを私たちは非常に憂慮しており、役員会においてもたびたび問題視してきました。 強度行動障害に対する私たちの考えは「強度行動障害について体験談2022」です。
https://autism.jp/wordpress/wp-content/uploads/2023/07/20220930.pdf
この体験談にあるように愛着が原因だという認識はありません。また、かねてより福祉・教育の現場等で「愛着」という言葉が安易に使われることにも、疑念を抱いていました。 今回のプリズム記事はそういう現状の認識が不足しています。また、水中毒に関する記述も筆者個人の経験による見解です。
なぜ、このような事態を招いたのか、調査・検証いたしました。今回の会報誌編集が年末年始をはさんでいたため複数人でのチェックができておらず、見出しや文章が不適切であることに気づく体制がありませんでした。大変な子育てに翻弄されているご家族を傷つける記事を公開してしまったことに、私たち役員もショックを受けており、おわびの言葉もありません。自閉症のご家族を支援する団体として、あってはならないことでした。
深く反省するとともに、ご意見をいただいたことに感謝しています。筆者にもご意見を伝え、役員間でも引き続き意見交換の機会を設けていきます。 この教訓をいかして、今後は会報誌の校正体制を強化するとともに、自閉症の当事者やそのご家族に役立つ記事を発信していけるよう、改善してまいります。
(理事長 杉山 雅治,Prism編集部)